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2010年09月 アーカイブ

光の窮極、光の起源

黒も墨も同源だといいます。


ですから、黒色はまた墨色でもあります。


いろいろな民族で、黒を意味する色名は、しばしばこのように黒色顔料のことであるといわれます。


現在の黒色顔料の名前からつけられた色名には、「ランプブラック」や、「アイボリーブラック」があります。


これらが浬色や墨色よりもはるかに黒い黒を表現できるようになったので、現代人が黒と呼ぶ色は、当然昔より極限され、少しでも黒味に欠ける色は、オフプラヅクや暗い灰色と見られるようになったのです。


現代人が好む黒は、「漆黒」の漆塗りの黒や、「濡羽色」のように光沢が感じられるような黒であり、少しでも濁りの感じられる黒い色は、好みに関して厳密に差別されるようになりました。


黒の値打ちも他の色との相対的な関係によってきまるのです。


原始社会では、黒は一般に不純を象徴することが多いですから、不純な黒が嫌われ、純粋な黒が好まれるという最近の調査結果は、いかにも現代的ですね。


昔の人のいう黒と、現代人が黒と思う色では、その黒さにおいては雲泥の差が生じたにちがいありません。

光の窮極、光の起源 2

黒は、昔からどの民族でも、他の色の意味に対して否定的な象徴になっていました。


現代人も昔ながらに黒から死や夜を連想し、黒を葬式や神秘や悲しみの象徴に使います。


毒物や殺人、犯罪などを黒から連想するのは、おそらくすっかり複雑化した近代社会に住む人たち特有の反応であって、石器時代以来の生活を守り続けてきたような単純な社会に住む少数民族では、黒からこんな厄介な連想をすることはないでしょう。


犯罪、毒物、殺人などに関する不可解な事件をテーマとする推理小説では、特に黒を題名とすることが多いですし、現在の日本人には、社会的不正や犯罪というと、反射的に黒を連想する不幸な習性が身につきつつある。


白と反対に、黒には良いイメージの方が少ないのですが、高級感とかシックなどは、その例外的な良い連想語です。


黒という色が、黒以外の存在によって、相対的に黒く見えるように、黒の価値も、黒のイメージも、他の価値やイメージとの対立が認められることによって、相対的にきまります。

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